ケアマネジャーの仕事を通しての自分自身のあり方
ケアマネジャーの仕事では、関係性の構築力が必要だと考えます。利用者や家族に「この人になら話しても良い」「話したい」と思ってもらえることで、相手の意向が理解でき、課題を一緒に考えていけるからです。
話したい気持ちになれない関係性のままに支援を行った場合はどうなるでしょうか・・・形だけで整合性に乏しいケアプランとなり、利用者や家族の心に届かない。その為、意欲が上がらず、生活の質を上げることができない場合があります。
良い関係性を構築する為に、私は、お話を伺う時は、まず自分自身の価値観や考えを片隅に置き、利用者や家族の思いを受容しながら、利用者が今、できている事は積み重ねた努力の上に成り立っている事に気づいていただけるようにその努力を称えます。そして利用者の思いや生活をもっと教えていただきたいと興味を持って接していくと、次第に見えてくるその利用者の意向・・・。この時点では実現させるのは難しいと感じている意向や課題を、どう実現に向けていくかを、共に考え、伴走していきます。
必要性を検討した上で、サービスも導入し、そのサービス事業所もチームに加わって同じ方向で伴走することで、更に利用者の状況や思いが把握できます。チームで考え、解決に向けて協力する姿勢が課題解決には必要です。
良い関係性が構築できていないと、支援が難しくなります。自分の力不足でこの関係性の構築が難しい時もあります。そんな時には、自分自身の言動を振りかえり反省することも必要です。
このようにケアマネジャーの仕事を通じて、自分自身のあり方を考え、自分を俯瞰すること、次につなげる方法を考える思考力、判断力、精神力を得ることができます。自分が成長できるとても魅力的な仕事がケアマネジャーの仕事であると誇りを持っています。
居宅介護支援事業所 ぼっちり ケアマネジャー 掛水幸恵